秋澤 幸太郎 氏|株式会社Alfree 代表取締役 CEO

東京理科大学理工学部機械工学科卒業後、新卒にてスズキ株式会社入社し制御ブレーキ実験チームにて自動車開発に携わる。2013年2月株式会社Alfree設立。

株式会社Alfree について

── 御社の事業内容を教えて下さい。

現在、株式会社Alfreeは主に3つの事業を展開しています。まず、遺伝子検査付きオンラインフィットネス事業では、遺伝子検査を受けることで、痩せやすい体質や筋肉が付きやすい体質などを把握し、その結果に基づいた個別のオンラインフィットネスレッスンを提供しています。オンラインレッスンでは、ヨガや筋トレ、野球やサッカーなど、多様なフィットネスプログラムをスマートフォンアプリで動画として学ぶことができます。次に、Webサイト開発およびシステム開発事業では、Webサイトの制作からシステム開発まで幅広く対応し、クライアントのニーズに合わせたカスタマイズと高品質なサービスを提供しています。最後に、VRヨガ事業では、VRゴーグルを使用し、美しい景色とともにヨガインストラクターの指導を受けることができるサービスを提供しており、まるでハワイの海辺でヨガをしているかのような体験が可能です。このサービスは、公園などの屋外や自宅でも楽しむことができます。この3つの事業を通じて、私たちはお客様に新しい体験と価値を提供し続けています。

秋澤さんのキャリア

──  当時はどんな子供(小学校〜高校)でしたか。

出身は神奈川県藤沢市です。地元はサッカーが盛んな地域で、小中学校の頃はひたすらサッカーに打ち込んでいました。小学校では少年サッカーチームに所属し、中学校でも部活動としてサッカーを続けていました。高校は地元の藤沢から少し離れた高校に進学し、そこでもサッカー部に所属しながら、部活と普通の高校生活を楽しんでいました。

──  その後、東京理科大学に進学されてますが、その時点で今後のキャリアについては決まっていたのでしょうか?

実は全く決まっていませんでした。大学では理系の機械工学科に進みました。当時、機械系に進むと機械メーカーに就職するのが一般的な進路でしたが、正直言って、もう少し自分の将来について深く考えておくべきでした。自己分析も十分にできていないまま就職してしまったというのが現実です。浅い考えで「とりあえずメーカーに行こう」という程度の決断でした。

── スズキに入社するまでの経緯を教えてください。

大学卒業後、スズキに入社し、ブレーキ制御実験課という部署に配属されました。この部署は、現在の自動ブレーキのような技術を実験する部門です。希望を出してこの部署に配属されました。入社後の最初の1年間は研修期間があり、自動車会社では座学で学ぶこともありますが、最初の半年間は工場実習が中心でした。実際に工場のラインに入り、実務を経験するというものでした。これが結構ハードで、半年間で7キロほど痩せました。とはいえ、現場の人たちと触れ合うことができたのは非常に大きな学びでした。現場の人たちは中卒や高卒の方も多く、最初は非常に厳しいと感じましたが、彼らとの交流を通じて、設計部署と工場の現場の間には大きな違いがあることを実感しました。設計しても、実際に製造する現場の人たちがいないと製品は完成しないということを痛感しました。

また、スズキの本社が静岡県にあり、初めて静岡で生活することになりました。元々、神奈川や千葉にいたので、静岡の生活には戸惑いがありました。土日にやることが少なく、イオンに行くかパチンコに行くかという選択肢しかなく、将来について自問自答することも多かったです。

それでも、スズキという大企業に入れたことは多くの学びがありました。大企業ならではの経験や、オフィスの環境、部署間の連携の難しさなどを実感しました。また、車の業界にはピラミッド構造があり、完成車メーカーの下に部品会社が連なっています。優秀な部品会社の人たちが新卒の私に対して非常に丁寧に接してくれるという業界の構造を肌で感じることができたのも貴重な経験でした。

── その後、株式会社Alfreeを創業するまでの経緯を教えて下さい。

元々、起業したいという思いはありましたが、具体的にどんな事業を始めるかは決まっていませんでした。独立を決意した大きなきっかけとなったのは、先ほどお話しした工場実習の経験です。最初は必死についていくのが精一杯でしたが、次第に仕事に慣れ、無心で作業ができるようになりました。体が覚えている状態になり、その時間を利用して様々なビジネスアイデアを考えるようになりました。

工場の仕事はシフト制で、早番は朝8時から夕方3時まで、遅番は夕方4時から夜11時までという形でした。早番の時は仕事が終わってもすぐに寝ることができず、時間を持て余していました。そこで日経新聞を端から端まで読み、世の中の動きやトレンドに触れることで、起業に対する意欲がさらに高まりました。

その中で気付いたのは、SNSが盛んになり、投稿するために商品を買うという現象でした。これをビジネスチャンスがあると考え、SNSに投稿したくなるようなネタ商品を紹介するサイトを立ち上げることにしました。このビジネスアイデアが通用するかどうかを確かめるために、様々なビジネスコンテストに応募しました。あるビジネスコンテストで優秀賞を受賞し、自信を持つことができました。

こうした背景から、自分の会社を立ち上げることを決意しました。

株式会社Alfree 創業

── 創業後、どのようなことに取り組みましたか。

創業当初は、ビジネスコンテストで考えたアイデアをもとに、SNS向けのネタ商品紹介サイトを展開しようとしました。しかし、ある経営者の先輩から「メディア事業はマネタイズが難しい」というアドバイスを受け、まずは確実に収益を上げるためにウェブサイト制作事業を始めることにしました。これが現在の二つ目の事業の始まりです。

その経営者のアドバイスがなければ、本当に短期間で事業が頓挫していたかもしれません。ウェブサイト制作事業を始めたことで、確実な収益を上げることができ、事業の基盤を築くことができました。

現在では、当初のアイデアであるSNS向けのネタ商品紹介サイトは休止していますが、今後再開することも考えています。InstagramやYouTubeがさらに盛り上がっている今、再挑戦する価値があると感じています。

──  現在の秋澤さんの業務内容を教えてください。

現在、大きく分けて二つの業務に取り組んでいます。一つは新規事業としてのフィットネス動画関連の業務、もう一つは既存のシステムおよびWeb開発事業の全体的なディレクションです。リソースの割合としては、フィットネスアプリに約6割、システム開発のディレクションに約4割を割いています。

──  株式会社Alfreeの事業の魅力をお聞かせください。

まず、フィットネスの動画アプリについてですが、これを作った背景には特別な理由があります。私たちのWebサイト制作事業のお客様の一人に、ヨガの先生がいらっしゃいました。その方が経営困難でスタジオを閉鎖せざるを得なくなったことが、私にとって大きなショックでした。この出来事を通じて、フィットネスインストラクターやスポーツトレーナーの方々が経営面で非常に苦労していることを知りました。

そこで、こうした方々が収入を得られる仕組みを提供しようと考えました。私たちはITの知識を活かし、アプリを通じてこの仕組みを提供することを目指しました。このフィットネスアプリでは、インストラクターやトレーナーの方々が掲載料や登録料を支払う必要がありません。多くのフィットネスアプリでは固定の先生が決まっていることが多いですが、私たちのアプリでは多様な先生が登録でき、その結果として収入を得ることができる仕組みになっています。特定の一人の先生を豊かにするのではなく、業界全体の先生たちを豊かにすることを目指しています。

この点が、私たちの事業の大きな魅力であり、業界全体に貢献できると確信しています。

現在のエンジニア組織について

── 現時点の組織体制や人数を教えて下さい。また何故そのような組織体制にしているかその理由もご説明いただけますか。

現在、開発組織は私がマネージャーを務め、デザイナーとエンジニアを含めた6名の体制で運営しています。6名のメンバーのうち、他の二つの事業を兼任しているメンバーと、専任で担当しているメンバーがいます。基本的にはエンジニアは専任で業務を行っています。

このような体制で運営している理由について特に明確な理由はありませんが、業務を進めていく中で自然とこの形になりました。特に、理解がないと対応できないような業務や、動画の圧縮などの技術的な知識が必要な部分が多いため、適切なスキルを持つメンバーで構成されています。また、デザイナーが多い理由としては、元々Webサイト制作からスタートしたため、デザイナーのメンバーが多いという背景があります。

── 現在の開発組織の良い点(特徴や魅力的なところ)と課題点(ここを改善すればもっと良くなるなど)があれば、お聞かせください。

良い点として、システム開発だけを行っている会社は発注側と受注側に分かれてしまいがちですが、私たちは自社サービスを持っていることで、発注側の気持ちを理解できる点が大きな強みです。例えば、発注されていないけれど絶対に追加した方が良い機能に気付くことができます。これはサービス運営側だからこそ気付けることであり、サービスを持つことで細かい点に気を配り、補完できる力があると感じています。

反対に、課題点としては、自社サービスのスピード感が時々落ちることです。制作側の業務があるため、そちらから得られる学びもありますが、リソースの確保が十分でない場合、自社サービスの進行が遅くなることがあります。ここは改善の余地があると感じています。

今後の目標

今後の目標として、現在の二軸の事業のうち、特にフィットネスアプリをもっと伸ばしていきたいと考えています。今後2、3年で法人導入を進め、200社ほどの法人に導入したいと思っています。また、売上目標としても、3、4年で大幅に増加させることを目指しています。

さらに、海外事業にも注力していきたいです。日本の地位が下がってきているという課題意識を持っており、海外での事業を通じて、日本に新たな価値をもたらしたいと思っています。

── グロースウェル社のEQ診断でいうとどのコンピテンシーに当てはまる方と一緒に働きたいですか?もしくは今の開発組織に必要なタイプはどれにあたりますでしょうか?(図の中からお選びください)もちろん、全てのタイプが必要だとは思いますが、お答えください。

組織として重要なのは、インベンターやデリバラーのようなタイプです。反対にガーディアンのようなタイプの方は、今の段階では合わないかもしれません。もちろん重要ではありますが、現在の当社の方向性とは少し異なっています。将来的には必要になるかもしれませんが、現時点ではまだ難しいと感じています。

── 最後にどのような人と一緒に働きたいか教えてください。

自分よりも優秀な人と一緒に仕事をしていきたいと考えています。特に重要なのは、自ら考えて行動できる人です。業界に関係なく、異なる業界から来る人でも構いません。多様なバックグラウンドを持つ人たちと共に働きたいと思っています。異なる視点や経験を持つ人たちが集まることで、新しいアイデアや発想が生まれ、より革新的なサービスや製品を提供できると信じています。

そういった優秀な人と一緒に仕事をするためには、私たちの売上をアップさせ、影響力を高めることが重要です。そのためにも、さらなる成長と発展を目指して努力していきたいと考えています。私たちのチームが成長し、影響力を持つことで、優秀な人材が集まりやすくなり、一緒に大きな目標を達成できる環境を作りたいと思っています。