山口 信行 氏|エーテンラボ株式会社 取締役CTO
ソニー株式会社のA3(エーキューブド)研究所で画像処理アルゴリズムの研究に従事し多数の特許を出願。カメラ事業部に異動後はカメラの組み込みソフトウェア開発に従事し開発リーダーを経験。ソニー社内の有志勉強会で出会った長坂と2016年12月にエーテンラボ株式会社を共同創業し、CTOとして開発組織作り、プロダクト開発を推進。
関心ごと: 習慣形成、人の行動変容・認知・学習メカニズム
趣味: テニス、キャンプ、カメラ
エーテンラボ株式会社について
── 御社の事業内容を教えて下さい。
弊社では行動変容を支援するアプリ「みんチャレ」の開発・運営を行っています。「みんチャレ」は、匿名の5人でチームを組み、毎日チームチャットで励まし合いながら、習慣化に取り組むためのサービスです。元々はBtoC向けのサブスクリプションサービスとしてスタートし、個人の習慣化サポートをメインとして展開してきました。
そこからさらに2020年頃から新しい事業として、企業の健康保険組合や企業向けに従業員の健康サポートを提供する事業も開始しました。具体的には禁煙プログラムや健康増進プログラムを提供しており、従業員が継続的に健康を維持できるよう支援しています。
また、自治体向けには地域の高齢者を対象にした健康支援事業も展開しています。特に足腰が弱ってしまうフレイルを予防するため、「みんチャレ」を活用して地域の健康増進を図っています。
このように「みんチャレ」は、一般の個人ユーザーから企業の従業員、地域の高齢者まで、幅広い層に向けた健康支援ツールとして活用されており、一つのプロダクトで複数の事業を支える形で展開しています。
山口さんのキャリア
── 当時はどんな子供(小学校〜高校)でしたか。
そうですね、あまり振り返ることは少ないですが、子どもの頃はスポーツが大好きで、最初はソフトボール、次に野球と続けて、最終的に高校でラグビーを始めました。同じことをずっと続けるのがあまり性に合わなかったのか、異なるスポーツに挑戦していました。
── 子どもの頃から理系に興味があったのでしょうか?
はい、理系に興味を持ち始めたのは、小学校6年生の頃に父がくれた『宇宙の謎』という漫画がきっかけです。その本で宇宙の誕生やブラックホールの謎に触れて、子どもながらにとてもワクワクしたのを覚えています。この経験から宇宙に興味を持ち始め、次第に科学や数学の世界に惹かれていきました。中学3年生頃には科学雑誌『ニュートン』を読み漁り、宇宙理論に魅了され、自然と理系の道に進むことになりました。
── その後、早稲田大学に進学されてますが、何かきっかけがあったのですか?
はい。高校に入り最初の頃は宇宙物理学を専門に学びたいと考えていたのですが、何か手触り感がほしくて「もっとものづくりに関わりたい」という思いが強くなり、宇宙分野の中でも特にロケットを作るための知識や技術を学びたいと感じるようになりました。早稲田大学の理工学部には、ロケットを作るために必要な学問や技術を学べる学科があり、そこで必要な知識を学ぼうと、進学を決めました。
── 大学院に進学されたのも、より専門を深めたいという思いからでしょうか?
そうですね。大学ではロケットそのものを作るのではなく物理現象に興味を持ち、ロケットの設計に必要な知識でもある流体力学を学びました。特に興味を持ったのは、研究室で行っていたウォータージェットに関する研究です。高圧の水を使って物を切断したり洗浄したりする技術が面白く、さらに深く学びたいという思いが強くなったため、大学院に進学することを決めました。
── 最終的にソニーに入社された経緯について教えていただけますか。
そうですね、大学では実際に起きている物理現象をシミュレーションで再現しながら理解を深めるような研究活動をしていました。アカデミックな研究は面白かったのですが、何か自分が作ったもので身近な人に貢献するような仕事をしたいと思うようになりました。
そうした中、物作りの最先端で革新的な取り組みをしているイメージがあったソニーに興味を持ち始めました。ソニーには優秀な人が集まっていて、物作りを極めている人たちと一緒に面白いものが作れるという漠然とした期待がありました。それが大学院時代にソニーへ関心を持つきっかけでした。
面接では、「今でいうスマートウォッチのようなコミュニケーションツールを作りたい」という思いを話しました。当時は携帯電話が主流でしたが、身につけられてもっと自然な形でコミュニケーションが取れるようなツールを作りたいと考えていました。
── 実際にソニーに入社してからは、希望通りの配属になったのでしょうか?
実は、まったく希望とは違う配属先に驚きました(笑)。モバイルの部署に行きたいと話していたのですが、配属されたのは研究所で、画像信号処理の研究をすることになりました。まさか専門外の研究所に配属されるとは思っていなかったので驚きましたが、7年半ほど画像信号処理に関する研究に没頭し、特許も取得することができました。
── その後、事業部門で組み込み系の開発に移られたのは希望されていたのでしょうか?
はい、10年先、20年先を見据えた長期的な視点でビジネスを支える技術を作っていく研究は非常に面白く、やりがいを感じていましたが、一方で自分が関わった商品を身近な人に手にしてもらえるようなモノづくりをしたいという気持ちが強まっていました。そうして、自分の専門知識を多少活かせるところでもありましたし、商品開発に直接関わりたいと思い、事業部門への異動を決断しました。
「みんチャレ」立ち上げフェーズ
── 2015年6月に「みんチャレ」のプロジェクトに参画された際の経緯について教えてください。以前のキャリアがどのように繋がってきたのか、伺いたいです。
入社当初はスマートウォッチのようなコミュニケーションツールを作りたいという想いがありましたが、研究や商品開発に没頭する中で、知らず知らずのうちにその気持ちを心の奥にしまっていました。ビデオカメラの開発を通じて「一瞬の感動」を捉え、感動を再現する素晴らしさを感じていましたが、次第に「一瞬だけではなく、人の人生に寄り添うようなサービスを作りたい」という思いが湧いてきました。
ちょうどその頃、社内の勉強会で現在の代表である長坂と出会い、彼の「みんチャレ」の構想を聞く機会がありました。彼が描いていた「みんチャレ」のビジョンに共感しわくわくしました。本当にこれに挑戦したいと思い、声をかけてもらってすぐにプロジェクトに参加することを決めました。
── 長坂さんとの出会いの背景について教えていただけますか。
出会いは2013年頃です。当時の社長だった平井さんから社員に向けて「ソニーを変革する提案」の募集があり、長坂も私もアイデアを応募したことがきっかけです。その後、提案者で有志の活動が始まり、勉強会などで何度か顔を合わせる中で、長坂と意気投合するようになりました。
── ちなみに、当時山口さんが応募された提案はどのような内容だったのですか?
私の提案は、家庭内でコミュニケーションを基盤としたユーザーインターフェースが必要だというものでした。今ではアレクサやGoogleホームが当たり前になっていますが、音声入力によって家の中のデバイスを操作する技術を構想していました。当時はまだこうしたデバイスが普及していませんでしたが、エンターテイメントの要素を加えつつ、家庭内のテレビやオーディオを音声で操作できるインターフェースの開発を提案しました。残念ながら提案は採用されませんでしたが、この活動を通じて長坂と出会い、共に新規事業を立ち上げるきっかけとなりました。
── エーテンラボ独立前の立ち上げフェーズでの苦労話や良かったことについて教えてください。
そうですね、サービスの立ち上げフェーズは本当に大変でした。私自身、モバイルアプリの開発経験がほとんどなく、全てが初めての経験でした。サーバーサイドの設計実装、インフラ構築や、モバイルアプリの開発手法、さらには開発プロセスそのものがこれまで経験してきたソフトウェア開発とは大きく異なりました。以前のカメラの組み込みソフトウェア開発では、市場投入時期から逆算して工場の量産スケジュールが決まり最初にしっかり計画を立てて進めるウォーターフォール型の大規模な開発でした。しかし、モバイルアプリ開発では少人数で機動力を活かし、作りながらブラッシュアップしていくアジャイルなスタイルが求められました。この適応には苦労しましたが、同時に新しい挑戦としてとても面白かったですね。
── 逆に、良かったこともあれば教えてください。
良かったこととしては、やはり新しい知識やスキルがどんどん身についていった実感が大きいですね。また、開発中のサービスでユーザーテストを繰り返しながら改善していく感覚が楽しかったですね。サービスをリリースすると、ユーザーの声がダイレクトに届くようになり、リアルな声を聞けるのは大きなモチベーションになりました。
特に、「みんチャレ」はユーザーの習慣化をサポートするサービスなので、「続けられるようになった」「ダイエットに成功しました」「毎日絵を描く習慣が身につきました」「読書が続いています」といった、ユーザーが目標を達成する喜びの声を聞くと、本当にこのサービスを作って良かったなと感じます。こうした成功体験に触れられることが、私にとっても大きなやりがいですね。
エーテンラボ株式会社 創業後
── 独立企業としてエーテンラボを創業された経緯について教えてください。
実は、新規事業として「みんチャレ」の構想が立ち上がった当初から、代表の長坂は独立を視野に入れていました。ソニーという大企業の中で新しい事業を展開する際には、どうしても動きが遅くなったり、様々な制約が発生しやすいです。そのため、私たちは「みんチャレ」をより多くのユーザーに届け、最終的には世界中に広めたいというビジョンを実現するためには、独立した方が自由度も高く、スピーディーに事業を展開できると考えました。こうして独立の道を選ぶことが、成長とサービスの発展にとって最適だという判断に至りました。
── 独立後、どのような取り組みを始められたのですか?
基本的にはあまり変わりませんが、独立したばかりの初期は、開発がほぼメインでした。特に独立直後は、会社の体制が何も整っていない状態で、いわゆる情シス的な業務もこなしていました。たとえば、オフィス環境を整えるためにGoogle Workspaceでメールの送受信ができるように設定したりと、泥臭い作業もやりながら、開発に専念していました。
メンバー構成についてですが、独立した時点で、取締役の長坂、木下、私、そして社員1名の4人体制でスタートしました。
── 独立企業としてエーテンラボを創業した際の苦労や、その後の体制について教えてください。
独立してからの初期はリソースが非常に限られており、特にサーバーサイドとiOSの開発を両方カバーしなければならなかったのが大変でした。すでにサービスが稼働しているため、何か問題が発生すれば即座に対応しなければならず、そのような中でも新機能を追加して価値を高め続ける必要がありました。サーバーサイドやインフラなども同時に管理しなければならなかったので、そこは多少苦労があったと思います。ただ、幸いにもその期間はそれほど長くありませんでした。タイミングよく前職の同僚が参画してくれることになり、サーバーサイドの開発を任せることができるようになりました。それ以降は、徐々に役割分担を他のメンバーに任せる体制が整い始めました。
── 現在の山口さんの業務内容について教えてください。
開発業務のウェイトはかなり減っており、直近ではiOSの実装そのものにもほとんど関わっていません。現在は主にコードレビューを担当し、実際の開発業務はコードレビューが中心です。それ以外では、事業横断的な施策検討や開発プロセスの改善にも携わっています。たとえば、健康保険組合向けのプログラムや自治体向けサービスにおける課題やニーズを整理し、それを開発ロードマップに反映させる仕組みを整えています。
また、プロダクト全体を支える役割も担っています。最近では新しいデザイナーがチームに加わり、デザインチームの立ち上げのサポートを行ったり、マーケティング業務をサポートしたりと、プロダクト全般にわたる課題に対応しています。必要に応じて、プロダクト全体の空いたポジションを補完する形で活動しています。
さらに、経営に関する業務も増えており、現在の全体業務の中で経営に関する割合が最も大きくなっています。これは開発だけでなく、組織課題も含んでおり、事業をどう成長させていくかを考えつつ、技術観点で何ができるかを模索しています。また、社員数が増えてきたことで、カルチャーの醸成をどう進めるかも検討しています。
最近は、人事評価制度の構築にも取り組んでいます。経営メンバーでどのような人事評価制度にするかを議論して骨子をまとめました。
── プロダクト事業部(広報、デザイン、開発)での取締役CDOの木下さんとの役割分担について教えていただけますか。
プロダクトを具体的に作る部分は私が担当していますが、木下は、ブランディングや統一されたUXのディレクションなど、もう少し広い視点で関わっています。これはプロダクトに限らず、会社全体におけるブランディングにも影響しています。
たとえば、広報の観点からどのようなメッセージを発信すべきかや、会社全体としてのマーケティングのスタンス、ブランディングの方向性など、木下が責任を持って見てくれています。
── エーテンラボの事業の魅力について教えてください。
事業の魅力は、「習慣」という普遍的なテーマにあると感じています。私たちの日常生活に密着したテーマであり、習慣が改善されることで生活の質が向上し、より多くの人が日々の幸せを感じられるようになります。私たちが提供するサービスを通して、ユーザーが生活を良くし、幸せを実感できるよう支援できるのは大変意義深いです。こうした「人の幸せに直接響く」事業を展開している点が、私にとっても非常に面白い部分だと感じています。
現在の開発組織について
── 現状の開発組織について教えていただけますか?
現在、開発部門は10名体制で、そのうち1名がリーダーとしてチーム全体をまとめています。それぞれが専門領域を持ち、サーバーサイドやAndroid、iOSといった担当を中心にしつつも、役割は固定していません。メンバーの得意領域や意向に応じて、サーバーサイドを担当しながらインフラにも携わったり、モバイルに強いメンバーがAndroidとiOSの両方を担当することもあります。こうしたフレキシブルな体制により、メンバーはチーム全体としての最適なアウトプットを目指して動いています。
── 現在、開発組織で注力している取り組みについて教えてください。
いくつかの取り組みが進行中ですが、特に注力しているのは、複数の事業にまたがるプロジェクト管理や優先順位の整備です。当初はBtoC向けのサービスが中心でしたが、現在は健康保険組合向けの禁煙事業や健康増進事業、自治体向けのフレイル予防事業など、異なる要件を持つ事業が増えています。各事業ごとに重要とされる機能が異なり、ある機能がある事業では重要であっても、他の事業では必要ない、あるいは整合性が取れない場合もあります。
そのため、全体を横断的に見ながら、優先順位を定めるための開発フローやプロジェクト管理を6月から整備しており、今後も引き続き取り組んでいきたいと考えています。
── 現在の組織の良い点(特徴や魅力的なところ)と課題点(ここを改善すればもっと良くなるなど)があれば、お聞かせください。
まず良い点としては、これは本当に今の開発メンバーに共通する特徴でもあると思いますが、サービスやプロダクト作りが好きなメンバーが集まっていることです。何よりも、サービスそのものが好きで、「自分ごと」として捉えている点が大きな強みです。みんなが「どうやってこのサービスを育てていこうか?」と本気で考えながら開発しているところが、良い点だと感じています。
また、遊び心を持ったメンバーも多いですね。ユーザーさんを楽しませるような機能を思い立ったらすぐに実装し、アプリ内に隠し機能として入れたりしていました。たとえば、アプリのチャットボットアシスタントを活用して、お正月には特別な機能を隠し要素として入れるなど、そうした遊び心を持っていることが魅力のひとつです。
何よりも、ユーザーの目的を達成するために、本質的課題が何かを理解し開発に取り組むカルチャーがあるところがよいと思っています。ユーザーがサービスを利用することで健康になったり、ダイエットに成功したり、資格を取得したりと、それぞれの目的を達成するために、何ができるかを考えながら日々機能開発を行っている点が、非常に良いところだと思っています。
── 課題についてはいかがでしょうか。
まさに今取り組んでいる点が1つの課題と言えると思います。多様なニーズを満たし課題を解決しながらも、プロダクトとしての一貫性や開発スピードを保つ必要があるため、開発フローや体制を整備し、アウトプットを最大化する取り組みを進行させています。
また、私たちはスクラム開発を採用していますが、スクラムのプラクティスに完全に従っているわけではなく、スクラムの要素を自分たちに合った形で取捨選択し、取り入れています。これまでの開発の歴史の中で形作られてきたプロセスもありますが、チーム内では「基本に立ち返ろう」という動きもあります。これは開発リーダーが率先して始めた取り組みで、全員で課題図書を読んでスクラムの基本を改めて学び、認識を合わせて開発プロセスを改善する活動を進めています。
── 先ほどお話しいただいた「遊び心ある機能」について教えてください。
基本的に、既存のユーザー体験を壊さない、むしろ強化する形であれば、遊び心のある機能を入れることは歓迎しています。たとえば、チャットボットの隠し機能などは、開発メンバーの中で「これいいね」と共感が生まれれば、そのまま実装されることもあります。計画されたメインの機能とは異なり、突発的に追加されることが多いですね。最近は事業課題を解決する開発が増えており機会を作ることが難しくはなっていますが、遊び心のある機能は入れていきたいですね。
── 開発組織でのブレストやディスカッションの場について、定期的に設けているものはありますか?
定期的なブレストの場はどちらか言えば少なく、自然発生的にアイデアが出ることが多いです。例えば、食事中に思いついたアイデアがディスカッションにつながることもあります。定期的な場としては、年に1回「未来会議」と呼んでいる会議を実施しています。
この会議では、5年先、2年先、1年先、半年後のビジョンを社員全員が出し合い、5年先から逆算して自分が何をすべきかのアクションに落とし込みます。全社員が参加し、個々人が考える事業やプロダクトの将来像、アイデアを出し合う場になっており、会社全体で未来について考えます。よいアイデアがあればここが起点となって動き始めることもあります。
── 社員メンバーも「みんチャレ」のユーザーなのでしょうか?
はい、メンバー全員が「みんチャレ」を日々使っています。私自身も10チームほどに参加しており、毎朝のルーティンとして睡眠記録をつけたり、朝コップ一杯の水を飲んだり、フルリモートワークでの運動不足解消のためにジョギングに取り組んだりしています。
今後の目標
── 今後の目標を教えてください。
短期的には、事業横断的に「みんチャレ」の価値を最大化できるような開発フローや体制をしっかりと整備することが重要な目標です。これにより、各事業が求める価値をスピーディに提供し、プロダクトの成長を支える基盤を築きたいと考えています。
中期的な目標としては、「みんチャレ」を活用した事業のさらなる成長です。特に、禁煙プログラムやフレイル予防プログラムを提供している企業や自治体向けの分野で、より高い成果を目指しています。継続サポートによって効果は上がってきていますが、さらにその質を高め、対象を広げることが目標です。例えば、従業員の健康支援を拡充したり、糖尿病や生活習慣病に特化したプログラムを提供することで、多様なニーズに応えられるようなサービスを展開していきたいです。
最終的なゴールは「みんなが行動変容できる世界を作る」というビジョンを実現することです。「みんな」とは文字通り、全ての人々を指し、日本国内だけでなく、世界中の人々に「みんチャレ」を届けたいと考えています。健康や学習の支援を含め、まだまだサービスを提供できている範囲は限られていますが、事業を成長させて世界展開への基盤を築き、より多くの人に行動変容の機会を提供したいと考えています。
── どのような人と一緒に働きたいですか?
まず、私たちのサービスに共感していただける方が理想的です。特に、医療やヘルスケア、健康や習慣に関心があり、社会課題の解決に熱意を持っている方を歓迎しています。エンジニアに限らず、こうしたテーマに関心を持ち、サービスを共に育てていきたいと考えている方であれば、一緒に働くことがとても楽しみです。
また、私たちのカルチャーはトップダウンではなく、各メンバーが主体的に課題を見つけて解決していくボトムアップ型の組織です。自ら課題を探し、解決することにやりがいを感じる方、また、遊び心を大切にしながらユーザーの体験を向上させることが好きな方には、きっと合うと思います。
── 候補者の方が御社を知るきっかけについて教えてください。
採用媒体経由で来られる方もいらっしゃいますが、私たちの発信活動がきっかけになることも多いです。最近では、内部の様子やサービスの実情をポッドキャストで発信し、代表も外部での発信機会を増やしてきたため、こうした活動を通じて会社を知って応募される方も増えています。
── 候補者の方に特に伝えたいメッセージがあれば教えてください。
私たちの事業は、プロダクトを核に成り立っています。プロダクトの世界観に共感し、事業を成長させるためにどんな価値を提供していくかを一緒に考えプロダクトを作り上げることに意欲を持って取り組める方にぜひ来ていただきたいです。開発ポジションだけでなく、営業や事業開発など、あらゆる職種で募集をしています。どのポジションの方も、ただ「売る」「サポートする」というよりも、プロダクトを共に作り上げていく一体感を持って働ける環境です。こうしたチームの一員となり、事業の成功に向かって一緒に歩んでくださる方と出会えることを楽しみにしています。
また、働き方についても、スーパーフレックス制やリモートワークを導入しており、各自が自己管理をしながら柔軟に働ける環境です。子育て中のメンバーも多く、学校行事やお子さんの体調によって抜ける必要がある場合も安心して調整できます。仕事と生活のバランスを大切にし、誰もが働きやすい職場を目指しています。
── フレキシブルな働き方をしながら、組織としての成果をどう保つのでしょうか?
私たちの組織は、フレキシブルな働き方を支えつつも、高いプロ意識とチームワークを両立させるカルチャーが根付いています。この考え方は、採用段階でのマッチングによってしっかりと担保しています。自分の成果を優先するのではなく、チーム全体の成果を優先し、互いに協力できる方が集まっています。スーパーフレックス制やリモートワークの自由度を活かしつつも、プロ意識を持って自己管理ができる人材を求めています。
この働き方は自己管理力と成果への責任が前提です。スタートアップだからこそ、高い柔軟性と高い生産性を両立させ、組織としての成果を最大化することを追求しています。現在構築中の人事評価制度も、個人の責任感やチームへの貢献度、成果を適切に評価し、柔軟な働き方と成果の両立を支える仕組みを目指しています。