現場に合わせた柔軟な対応力——フリーランスエンジニア・山口氏のキャリア

山口 祥熙氏|フリーランスエンジニア

フリーランスエンジニア歴3年、エンジニアとしての経験は6年。バックエンド開発を中心に、PHPやインフラ関連のスキルを磨き、多様な現場で柔軟に対応できることが強み。エンタメやスポーツ業界への関心が強く、チームワークとコミュニケーションを大切にしながら、プロジェクトの円滑な進行をサポート。

山口さんのキャリアについて

エンジニアとしてのキャリアは25歳から始まり、2024年の時点で6年目になります。そのうち、フリーランスとしては3年目ですね。

幼少期からサッカーが好きで、小・中・高校時代はサッカーに全力を注いでいました。勉強にはそれほど関心がなく、厳格な家庭環境だったこともあり、テレビもほとんど見ない生活でした。その代わり、布団に隠れてラジオを聴くのが楽しみで、そこから自然とラジオやエンタメ業界に興味を持つようになりました。

高校卒業後、ラジオ業界で働きたいと思い、思い切ってその道に進みました。そのうち、ラジオから派生して映像制作にも興味を持ち、営業職として映像制作に関わる仕事も経験しました。しかし、現場での仕事にギャップを感じることが多く、自分が思い描いていたものとは違うなと悩んでいました。そのとき、自分自身でイメージがつかない業界に身を投じたほうが、こうしたギャップを感じにくいのではないかと考え、エンジニアの道を志すようになったんです。

実は、父や祖父もエンジニアの仕事に携わっていました。父は半導体関連、祖父は古い時代のメカニックとして働いていたので、幼い頃からエンジニアリングに親しみを持っていたんです。そういった影響もあって、自然とこの道に進んだのかもしれません。

正直、とても厳しかったです。未経験からのスタートだったため、特に最初の2、3年は毎日泣きながら帰るほど大変でした。どんな仕事をするのかもわからない状態でのスタートだったので、採用してくれる職場も少なかったですね。やっとの思いで見つけた現場も、想像以上に難しくて、かなり苦労しました。

ある会社に所属していたとき、その現場での仕事を高く評価していただけたことが大きなきっかけです。そのとき、フリーランスの方々と一緒に働く機会があり、「山口さんならフリーランスでもやっていけるんじゃないか?」と声をかけてもらいました。また、現場で使っていた技術以外にも挑戦したい気持ちがあり、様々な技術に触れながら自分の力を試してみようと、フリーランスとしての道を選びました。

最初に携わったのは、皆さんもご存じの大手メーカーのECサイトの保守業務でした。そこからスポーツ関連のECサイトの保守や開発も担当するようになり、いくつかの大規模なプロジェクトにも関わる機会が増えていきました。現在は、動画配信サイトの保守や開発業務にも携わっており、これまで幅広い業界とさまざまな規模のプロジェクトを経験してきたと感じています。

ハード/ソフト面に関する質問

今年の6月に結婚したばかりで、新しい生活を楽しんでいます。また、サッカーが好きで、今もコーチとして子どもたちに教えています。教えることが好きなので、趣味といえばその部分が大きいですね。

今は主にAWSのクラウド環境を中心に、物理サーバーの運用にも関わっています。また、外部からの攻撃といったセキュリティリスクに対応するための調査や対策も行っています。開発や保守とは異なる視点が求められるため、インフラ技術の学びが日々の成長に繋がっていると感じています。

得意な分野はやはりバックエンドです。PHPはずっと使ってきた言語なので、強みといえます。また、最近はインフラ系の業務にも携わっており、自分に向いていると感じる部分も増えてきました。今後もバックエンドとインフラのスキルをさらに深め、エンジニアとしての強みを築いていきたいと考えています。

開発では、単に自分だけが使うものではなく、チームや会社の資産としての価値を意識しています。そのため、コードの可読性を重視し、他のメンバーが見てもわかりやすいコードを書くように心がけています。また、セキュリティにも気を配り、安全性を確保する実装を心がけています。こうした配慮が、長期的なプロジェクトの成功に繋がると考えています。

現場ごとに方針やスタイルが異なるため、それを迅速にキャッチアップすることが大切です。リーダーやプロジェクト責任者のすぐ下でサポートしている方を中心にコミュニケーションを取るようにしています。リーダーの方は全体を俯瞰する立場で忙しいことが多いですが、そのサポート役の方は細かな方針を把握していることが多いため、核となるメンバーやサポートを務める方の考えや方向性を理解するよう努めています。

参画直後に大まかな方針を理解し、業務を進めながら細部をブラッシュアップしていくスタイルです。現場ごとのアプローチに柔軟に対応することで、自分が『その人の分身』のようになり、考え方や方針を理解することを意識しています。特にサポート役の方の考え方を反映させることで、現場の期待に応えることができればと考えています。

大きな困難はあまりないのですが、コミュニケーションが苦手な先輩エンジニアがいた現場では少し苦労しました。その方は技術力が非常に高いのですが、説明や言語化がうまくできないタイプで、タスクが進みにくい場面もありました。そういった場合には、チャットツールだけでなく、Zoomなどのミーティングツールで対話を増やし、じっくりと話を聞くようにしました。たとえ時間がかかっても、相手を責めず受け入れる姿勢を大切にすることで、関係性を円滑に保つよう努めました。

自分が技術的に向上していると実感できる環境にやりがいを感じます。難易度が高く厳しい現場では成長を実感できるので、モチベーションが高まります。特に今の現場はインフラ関連の新しい分野で、最初はストレスも感じましたが、高いレベルの方々と働く中で、短期間で多くの知識やスキルを吸収できていると感じています。こうした環境が自分には向いているし、成長の原動力にもなっています。

これまでの経験から、自分と同じような意識を持つ人と働くことが多かったと感じています。例えば、同じ目標や意識を共有している人たちと仕事をすることで、自然と仕事が楽しいと感じられるんです。そういった環境では、ネガティブな気持ちになることも少なく、常にポジティブな思考でいられることが嬉しいですね。

もともとエンタメ業界に興味があり、キャリアのスタートもそこから始まったので、エンタメ分野には特に貢献したいという気持ちがあります。幸い、現在もエンタメ系のプロジェクトに携わっており、とても満足しています。また、幼少期から続けてきたサッカーにも愛着があるので、将来的にはスポーツ関連の分野でも何かお手伝いできればと考えています。

PR・今後について

自分をPRするとすれば、技術力が特段に高いとは思っていませんが、強みはコミュニケーションやチームワークで貢献できる点だと思っています。過去の現場でも、技術面以外で頼ってもらえる機会が多く、現場の雰囲気づくりやスムーズな進行に貢献できたと感じています。

まず取り組みとしては、技術的なスキルをさらに高めたいと考えています。自分の理想像に近づくためには、技術力を強化し続けることが欠かせないと感じています。そして、いずれはリーダー的なポジションにも挑戦したいですね。これまで恵まれたリーダーの方々と働く機会が多く、その姿勢や技術力、人柄に深く影響を受けてきました。自分も、後輩たちから『こういうリーダーになりたい』と思ってもらえる存在を目指しています。