空中発射という未踏領域に挑む。AstroX CTO・和田 豊氏が描く“成層圏×宇宙”の新社会インフラ構想

空中発射という分野は、世界的にも前例が少なく、知見も乏しい未踏の領域。小さな失敗を恐れず、一歩一歩前進し続ける粘り強さや探究心を持ったメンバーが、AstroXには集まっています。

また、大学側が保有する実験装置などを活用できる点も、スタートアップとしては大きなアドバンテージです。アカデミアと連携しながら、理論と実証の両輪で技術開発を進められる環境は、信頼性と開発スピードの両面で強みになっています。

今後の目標・採用

この到達が実現すれば、私たちがこれまで取り組んできた「ロックーン(気球からの空中発射)方式」という打ち上げ技術が、単なる研究ではなく、実用に耐えうることを対外的に示すことができます。それは次の資金調達にもつながる、大きなステップになると考えています。

その先には、2028年〜2029年を目処に、人工衛星を軌道に投入するフェーズを見据えています。すでにそれに向けた、より大型のロケット開発にも着手しており、次世代の宇宙輸送を担うための技術基盤を築いているところです。

さらにその先には、ロケットの量産体制を整え、高頻度での打ち上げを可能にする仕組みづくり、そしてAstroXの強みである「気球技術」を活用して、ロケット以外の重量物も成層圏へ輸送できるインフラの構築を目指しています。